上映スケジュール
5月29日(金)〜5月30日(土) 23:00〜翌6:00(予定)
『午前0時のフィルム映写会〜ゴッドファーザー特集』
ゴッドファーザー
The Godfather
1972年 アメリカ 177分 35ミリ
監督: フランシス・フォード・コッポラ
撮影: ゴードン・ウィリス
音楽: ニーノ・ロータ
出演: マーロン・ブランド、アル・パチーノ、ジェームズ・カーン、ロバート・デュヴァル
配給: パラマウント
「映画はコルレオーネ家の娘の盛大な結婚式の場面から始まる。ブラインドが下ろされたゴッドファーザーことドン・ビトーの暗い部屋では次々とイタリア系アメリカ人たちが訪れ頼みごとを申し出ている。見返りは金ではなく友情の証である忠誠を誓うことだ。結婚祝いに駆けつけた歌手のジョニーも、洗礼の名付け親で実のゴッドファーザーであるドンに映画出演を訴えると、任せておけ「嫌とは言わせない」とファミリーの相談役で弁護士のトム・ヘイゲンをハリウッドへ送る。あの有名な馬の首の場面だ。映画「ゴッドファーザー」のすべての場面はそれぞれの役者とともに伝説となるほど記憶に残るものばかりだ。クリスマス・イヴの襲撃、誰もいない病院でのマイケルの機転を利かせた危険の回避、レストランでの息詰まる報復、料金所での蜂の巣にされる凄まじい襲撃、洗礼式と同時進行で描かれる5大ファミリーのボスたちへの襲撃。繰り返される襲撃と殺戮、裏切りと報復が際立った場面の連続で描かれる。マーロン・ブランド以外はほとんど駆け出しの若手俳優ばかりが顔を揃え、アル・パチーノ、ジェームズ・カーン、ジョン・カザール、ロバート・デュヴァル、ダイアン・キートン、タリア・シャイアなど、すべての俳優の自らの代表作といえるほどの活力と魅力を映画に与えている。

ダゴッドファーザー
©1972 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
ゴッドファーザー PARTU
The Godfather:PartU
1974年 アメリカ 200分 35ミリ
監督: フランシス・フォード・コッポラ
撮影: ゴードン・ウィリス
音楽: ニーノ・ロータ 
出演: アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ、ロバート・デュヴァル、ダイアン・キートン
配給: パラマウント
リー・ストラスバーグ演じるマイアミのロスがマイケルに向って言う、ごたごた言うんじゃない「これが我々が選んだ仕事なのだ」。
「PARTU」はゴッドファーザーを継いだマイケルのその後と、父ドン・ビトーが20世紀初頭シチリアからアメリカへ渡りマフィアのファミリーを築くまでを交錯して描く。青年時代のドン・ビトーの役はマーロン・ブランドに替わって若きロバート・デ・ニーロが演じアカデミー賞を受賞した。本作も前作同様撮影と美術が素晴らしいが、当時を再現したNYのイタリア人街のロケーションはとりわけ目を見張る。父の時代が裏の世界なりの人情と正義が通用した希望に満ちたものであったのに比べ、マイケルの時代は損得だけで身内ですら信用できない殺伐としたものとなる。妻も去り、忠臣トム・ヘイゲンへも疑いの目を向け、ついに最愛の次兄フレドも見捨ててマイケルは孤立していく。マイケルを演じたアル・パチーノは2作ともにアカデミー賞ノミネートにとどまったが「ゴッドファーザー」は間違いなく彼の映画、そして渾身の代表作。

ゴッドファーザー PARTU
©1974 by Paramount Pictures and The Coppola Company. All Rights Reserved.
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